友達間だけの笑い
今週のお題「何して遊んだ?」
小学生の頃なんかに特に多い、「友達間だけで通じる笑い」みたいなのがある。
そのほとんどは、今思うと何がおもしろかったのか分からない。
私たちの場合、その頃は、「外国人の名前」におもしろさを感じていた。
マイケルだとかジョンだとかステファニーだとか、何の意味もないのに叫んだり、友達をそう呼んだりして笑っていた。
休み時間、10人くらいで鬼ごっこをしていたときである。
「鬼ごっこに名前をつけよう!」
誰かが言った。
校庭のいろんなところで鬼ごっこをしていたので、その場所ごとに名前をつけようということになった。
校庭の奥の小高い丘での鬼ごっこは、「ジョンソン」
ジャングルジムの周りでの鬼ごっこは「ジョニー」
この2つで主に遊んでいた。
「今日はジョニーしようぜ!」
リーダー格の声掛けにいつものメンバーがジャングルジムに走る。
いつものように叫んで笑って駆け回って、休み時間が終わる頃だった。
「危ない!」
1人がジャングルジムの3段目から落ち、尻を着いたときに手を切ってしまった。
大した傷ではなかったが、血が止まらない。
私はそいつに付き添って保健室に向かった。
2人とも、怪我のことより保健室の先生に怒られることを心配していた。
わざと交代でやっているのかと思うほどみんな順番に怪我をして、毎日のように保健室に行き、
いい加減にしろと数日前に怒られたばかりだった。
「またー? もう…何してたの?」
赤チンを塗りながら、イラついた雰囲気たっぷりで私たちに聞く。
「えっと、あの、ジョニーをやっていまして…」
するとギラッと私を見た。
「ジョニーって誰なの!? 連れてきなさい!」
この怒鳴りに爆笑してしまい、また怒られた。
この頃みたいにくだらないことで笑っていたいものだ。