お題「プレゼント」
「こうゆうことがあったんだけど、代わりに日記を書いてくれない?」
女友達に依頼された。
某SNSの日記に載せるためらしい。
なるほど、話を聞くとなかなか面白いエピソード。
これは…書きたい。
かぐや姫の『神田川』や、紀貫之の『土佐日記』のように、女になりきって書いてみよう。
そして、書いたものを以下にコピペしよう。
タイトル:見知らぬ2人の物々交換
昨日友達とご飯を食べに行った時、先月貸した『君に届け』を持ってきてくれた
それは貸した時と同じ青いビニールの袋に入ってた
あれ? でもなんかおかしい
本の他に、丸くてやわらかいものが入ってた
「チロルチョコの抹茶味、美味しかったよ そのお返しに
」
そう言われて取り出すと、キャンディーみたいに包まれたトリュフチョコが入ってた
嬉しい
でも、言ってる意味がワカラナイ
チロルチョコノマッチャアジ…?
カタカナにすると魔法みたい
テクマクマヤコンテクマクマヤコン
ビビディバビディブー
チロルチョコノマッチャアジ
「ごめん、何のこと?」
「え 本と一緒に入れてくれてたじゃん
」
あぁ、このコいよいよおかしくなっちゃった
前から天然というか何というか…もともと変わったコだから不思議はないケド
「私はそんなの入れてないよ、まったくもう、誰と間違えて…あっ」
もしかして…もしかしてだけどー
この本、この子に貸す前にバイト先のパートさんに貸したんだ
すごく可愛い人で、その人と会うといつも新商品の話で盛り上がる
お互い食べたモノの情報を交換しあって、たまーに渡しあったりもする
そう、きっと、その人が私に返す時にこっそり袋に入れてくれたんだ
それに気づかないで、同じ袋のまま貸しちゃったんだ
「そんなの知らないから私食べちゃったじゃん」
私だって知らなかったもん
思い返せば抹茶味の話をしたコトあったなぁ
それにしても、粋なコトしてくれる
食べなかったケド、サプライズが嬉しかった
そして今日、そのパートさんと会ったからお礼を言った
「ごめん、入れたコト言うの忘れてた でも気づいてくれて良かったぁ」
ごめんなさい、気づかなかったの…
てか、ただのおっちょこちょいなんかーい
「これ、お礼です」
友達から貰ったトリュフチョコを渡した
見知らぬ二人が物々交換をしてる
今度はちゃんと、「私に届け」て欲しいな