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『ハロー張りネズミ』の名シーン そのセリフで正解?

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ドラマ化されるほどの人気作品、『ハロー張りネズミ
あかつか探偵事務所に所属する探偵・七瀬五郎(ハリネズミ)とその仲間たちが数々の事件に挑む探偵マンガです。
作者は、あの島耕作シリーズで有名な弘兼憲史です。

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島耕作
ほど知名度はないにしろ、名シーン、名言の数は劣りません

その中でも、第1巻ファイル4「離愁」は名作です。
ありがちといえばありがちなのですが、それがまたいいのです。
1983年の作品ですから、その古臭さもいい味出してます。

ただ、その中のあるセリフがどうしても気になってしまうのです
私は完全にヘンタイなので、聞き流していいただければいいのですが、
どうしてもそれを書きたい。
決して作品を批判しているわけではありません。

以下にカンタンにまとめましたので、画を想像しながらほっこりしてください。
ネタバレを含んでいますのでご注意ください。


 


依頼人は、事務用品販売社長・宮丸乙彦 48歳。
20年前のあることがきっかけで記憶喪失を患ってしまった彼は、
ある日、階段から足を滑らせて落ちてしまった衝撃で、当時のことを思い出します。

当時サラリーマンだった宮丸には、林かの子という婚約者がいました。
会社が終わると毎日喫茶店の前で18時に待ち合わせ、2人の時間を過ごしていました。

しかし、仕事が忙しかった宮丸はしばしば遅刻し、かの子を待たせてしまっていました。
そのときの2人の会話はいつも同じ。

宮丸「また遅刻しちゃったね…待った?」
かの子「ううん ほんの5分だけよ」

かの子は1時間待った日も、10分待った日も、そんな答え方をしていました。


宮丸が記憶を失うきっかけの事故があった日も、かの子と約束をしていました。
出張で東京から離れたところにいた彼は、約束の時間に間に合うように大雨の中走りました。

また彼女を待たせてしまう。

少し焦っていたのもあって、後ろから迫るトラックに気づかなかったのでしょう。
次の瞬間、豪雨で増水した濁流の中に投げ出されてしまいました。

気がついたときには病院のベッドの上。
過去の記憶を一切失ってしまっていました。
身分が分かる私物もすべて流されてしまっていて、自分の名前も分かりません。

かの子のことも忘れてしまっていたので、5年後には別の女性と結婚をしました。
その女性は病気で他界し、現在宮丸は独身です。


依頼内容は、林かの子を探すこと。
20年も前のことなので、現在のかの子は家庭を持っているでしょう。
今さらしゃしゃり出てそれを壊すような行動を起こすつもりは毛頭ありません。
目的は、会って事情を話して一言詫びたい、それだけです。


 


ハリネズミと宮丸は、当時待ち合わせていた喫茶店の近くを歩くことにしました。
街は変わり果て、高いビルが建ち並び、当時走っていた都電も姿を消しています。

宮丸は道中にあった花屋に立ち寄り、白いバラを1本買うと上着の胸ポケットに差しました。

ハリネズミ「どうしたんですか 白いバラなんかつけて…」
宮丸「お恥ずかしい話ですが、あの頃2人で待ち合わせるときの目印みたいなもんでね…当時としてはちょっと粋な格好のつもりだったんですよ」

彼女が近くにいたら気づいてもらえるようにと、照れながら答えます。


その願いもむなしく、2人は喫茶店に着きましたが、かの子の姿はありませんでした。

宮丸「これでよかったんですよ 仮に見つかったとしても互いに顔が分からずすれ違ったりしてね」
ハリネズミ「20年前の相手を捜すなんて宝くじに当たるより難しいですね」

その会話で宝くじを買っていたことを思い出した宮丸は、当選番号が掲載された新聞を買うため、
件の喫茶店近くの新聞屋に向かいました。

宮丸「すみません これください」
店員「…40円です」

宮丸が顔を上げると、店員の胸ポケットに白いバラが見えました。
店員も同じように宮丸の白いバラを見て、硬直しています。
2人は顔を見合わせました。

宮丸「また遅刻しちゃいましたね…」

2人の目から涙が溢れます。
そして、手を取り合いました。

宮丸「待ちましたか」
かの子「いいえ ほんの20年だけ」


 


読み終えた瞬間に胸が熱くなり、目が潤んでいるのが分かりました。
若い頃は架空の話や他人の話で泣くなんてことはなかったのですが、
20代後半くらいからはボロボロ泣けてしまいます。
大した人生経験もないのですが、一応積み上げたもののどれかがスイッチになっているのでしょう。


さて、本題はここからです。
この話の中に、どうしても気になってしまうセリフがあるのです。
特に気にならなかった方はもう一度だけ読んでみてください。


私が気になったのは、この話の最高の感動シーンでのかの子のセリフです。

「いいえ ほんの20年だけ」

かの子の性格や時代背景を考えると、かの子は男を立てるタイプだと読み取れます。
それに20年前、宮丸が遅刻したときの会話はいつも同じで、「ううん ほんの5分だけよ」だったようです。
これに、「久しぶりの再会」と「大人になった」2つの要素を加えると、

宮丸「待ちましたか」
かの子「いいえ ほんの5分だけ」

こうしたほうがしっくりくる気がします。
当時のかの子は、「ううん、ほんの5分だけよ」と女の子口調だったのですが、
「ううん」を「いいえ」に変えて、語尾の「よ」を抜くことで、妙齢の女性の言葉遣いになります。
また、20年前と同じ言い回しをすることで、気持ちもあのときのままだと表現できます。


完全なる個人の見解ですので、不快に感じてしまった方がいらしたら申し訳ございません。
本当に、読み流していただきたく存じます。


とにかく、ハロー張りネズミオススメです。
島耕作シリーズと併せて読んでみてください。
あかつか探偵事務所のある探偵が、島耕作シリーズに登場して活躍していますよ。

あなたにもこんなステキな出会いが訪れますように。





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